企画 詳細情報

受付番号 U25008
承認番号
25010A
企画名 芸術文化の入り口としての体験型写真展示とワークショップ
活動分類 セミナー・ワークショップ、展覧会
活動目的 本企画は、2024年度実施のT-ACT企画「展示会を身近にしよう」の流れを汲み、筑波大学社会貢献プロジェクトでの採択を経て実施される。
美術作品の展示会やワークショップに参加することは、精神的な豊かさを育み、創造性を発展させる重要な機会である。特に子供や若者にとって、芸術文化に触れる体験は、自発的に学び、考える力を養うだけでなく、豊かな人間性を築く基盤となるとされる。また、このような体験は、自尊感情や外交性を高めるとともに、精神的な回復力や非認知能力を向上させるなど、健全な成長にも寄与することが知られている。
しかし一方で、美術作品の展示会やワークショップに参加する機会には、いくつかの要因によって格差が生じているのが現状である。まず、美術館や博物館の地理的な偏在が挙げられる。多くの美術館や博物館は都市部に集中しており、地方や過疎地域ではこれらの施設が極めて少ない。そのため、地域的な条件により、芸術文化に触れる機会が大きく制限される場合がある。また、美術作品の巡回展も、適切な規模の施設が必要であることから、開催地域が限定されやすい。さらに、経済的事情や家庭環境も大きな影響を与える要因である。経済的に恵まれない家庭では、展示会やワークショップの参加費用が負担となり、こうした体験が実現しにくい。また、家族の芸術文化への関心や価値観も、子供や若者がこれらの機会にアクセスできるかどうかに影響を及ぼす。
以上のように、子供や若者にとって芸術文化に触れることはその健やかな成長にとって極めて重要であるにもかかわらず、地理的、経済的、家庭的要因による格差が存在する。その結果として生じる経験格差は、社会全体の文化的な豊かさや創造性の発展を阻む要因となり得る。この課題を解決するためには、芸術文化へのアクセスを公平にするための政策や地域社会での取り組みが求められている。
本企画は写真をテーマにした展示とワークショップを芸術に親しむ機会の1つとし、芸術文化へのアクセス格差にアプローチすることを第1の目標とする。また本企画では特に、鑑賞者としてではなく、表現者として芸術文化に親しむ機会を創出することを目指す。本企画の参加者が、創作をテーマとした展示の鑑賞、また自らが実際に制作をする体験を通し、芸術文化にアプローチする一つの方法としての表現手段が必ずしも高い専門性を要するのではなく、広い範囲の人々に対して開かれていることを知ってもらいたいという意図がある。これを第2の目標としている。
写真を対象とした理由は、その普及度と手軽さにある。スマートフォンが普及した現代において、写真はほとんどの人が手軽に始めることができる表現手段である。特に絵画のように技術的な習熟を必ずしも必要とはしないため、小さな子供であっても簡単に取り組むことができ、これを表現の方向から芸術に親しむ機会とすることができる。
具体的な活動計画 展示

「名前のない明日から」
会期:2025. 09.17 - 09.21
会場:茨城県つくば美術館 第2展示室
開場時間:9:30 - 17:00 (最終日は 15:00 閉場)
内容:
写真を中心とした作品の展示を行う。写真パネルやプロジェクターの使用を予定。写真という表現手段の再考と、表現者として芸術に親しむことを提案できる構成を検討している。詳細はつくば美術館との面談後に決定される。
スケジュール:
7月上旬  ポスター、ビラ完成、公開および配布開始(SNSおよびビラ配布)
      作品制作開始
08.06   美術館で打ち合わせ、展示詳細決定
09.16   つくば美術館設営
会期    展示
09.21   撤収


「写してみよう展」
会期:2025. 07.31 - 08.07
会場:つくば市民ギャラリー
開場時間:9:00 - 17:00 (最終日は15:00閉場)
内容:
「写してみよう」をテーマとし、インスタントカメラから多様なフォーマットの銀塩写真、デジタル写真を用いた作品の展示を行う。展示の形式は、プリント、モニター、プロジェクター、ポジフィルム原版を想定している。写真表現における手段や取り組み方の可変性を示すことを目指す。
スケジュール:
7月上旬 ポスター、ビラおよびワークショップ参加応募フォーム完成、公開(SNSおよびビラ配布)
     展示作品制作開始
07.31  設営、展示開始
会期中  展示およびワークショップ(08.02)実施
08.07  撤収

「写してみよう展 ワークショップ」
開催日:2025.08.02
内容:
参加者に古典的なアナログカメラをベースとしたインスタントカメラを使って作品を制作してもらうワークショップ。写真撮影に馴染みが無い人、古典的なカメラを触ってみたい人など、制作や実践に関心があれば対象は問わない。ただし、小学生以下の参加者は保護者の同伴を求める。制作した作品は同会場で開催している「写してみよう展」の会期中展示される。古典的なアナログカメラの操作と撮影を通して、写真における基本的な考え方を実践的に理解するとともに、参加者自身が自ら作品を制作し、人に見てもらう経験を提供する。参加者の費用負担はない。参加者が撮影したいものがあれば持参してもらう(余裕をもって運搬でき、つくば市民ギャラリー内に持ち込み可能なものに限定。飲食物や生体など、施設や作品の汚損の原因になるものは認めない)。
1回の所要時間は50分で、5名を上限とする(付き添いは含まない)。当日は10:00~16:00の間に計6回開催する。会場はつくば市民ギャラリー内。参加は事前にフォームで受け付けるが、当日の飛び入り参加も可とする。
スケジュール:
7月上旬  ポスターおよび参加応募フォーム完成、公開
     ワークショップ企画テスト、フィードバック
08.02  ワークショップ実施


以上の展示会・ワークショップは、全ての会場の予約を完了している。

広報
X(旧Twitter)およびインスタグラムのアカウントを開設、7月上旬から運用を開始する。展示会およびワークショップの情報発信、また制作の進捗や写真に関するトピックの発信を行う。
活動場所 筑波大学筑波キャンパス構内
つくば市民ギャラリー
茨城県つくば美術館
活動期間 2025/06/01 ~ 2025/11/30
イベント日・時間 2025/07/31 ~ 2025/08/07 09:00 ~ 17:00
2025/08/02 10:00 ~ 16:00
2025/09/17 ~ 2025/09/21 09:30 ~ 17:00
対象者 学生、教職員、学外者
予定希望人数 300人
最低必要人数 5人
企画または
グループのURL
企画申請者(プランナー) 岩田悠佑 (生物学類4年)
オーガナイザー 藤田知里(社会学類4年)、二村祥太(医学類4年)、近角悠(情報科学類3年)、浅野怜矢(知識情報・図書館学類3年)
パートナー 中田 和人 先生 (生命環境系)
備考
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