企画 詳細情報

受付番号 U23144
承認番号
23016A
企画名 障害者スポーツを通じてSDGsをもっと身近に~その2~
活動分類 セミナー・ワークショップ
活動目的 ① 目的
 小学生に、スポーツの体験を通してSDGsのゴール3「すべての人に健康と福祉を」と、ゴール10「人や国の不平等をなくそう」を理解し、身近に感じてもらうことを目的とする。本イベントでは、スポーツを実践するだけでなく、視覚に障害のある学生との交流を通して、子どもたちが、自分とは異なる立場の人(本イベントでは障害のある人)の視点を理解してもらうことを目指す。
② 来歴
 2018年から、「T-ACT」への企画申請を継続的に行い、キャリア教育やスポーツなどのイベントを実施してきた。2020年からはSDGsを子どもたちに普及することを目標に掲げ、筑波大の近隣小学校への意識調査や、障害者スポーツを通じた教育イベント(「障害者スポーツを通じてSDGsをもっと身近に」)の実施などを行ってきた。教育イベントは、筑波大周辺の児童館や茨城県県南生涯学習センターにご協力いただき、現在までに計6回実施することができた。同センターでは、職員の方からご紹介いただき、高校生と地域課題解決に向けて取り組む活動も行っている。今回申請した「その2」では、今までの成果や課題を踏まえ、内容を更に充実したものにしたいと考えている。
③ 企画名
 「障害者スポーツを通してSDGsをもっと身近に」と設定したのは、子どもたちが本企画を通して障害のある人の視点に立って考えてもらうだけでなく、それがSDGsの目標達成にもつながっているということを理解してほしいからだ。SDGsは遠い国の話ではなく、身近な生活と密接に関わっていることを伝えたい。
具体的な活動計画 ① 事業概要
 小学校中学年から高学年を対象にする。テーマは「障害のある人の視点を想像しよう」。イベント内では、大きく分けて以下四つの構成で行う。
(1):子どもに、簡易的なゴールボールを紹介し、障害者目線で実践してもらう
(2):同スポーツを、視覚障害のある学生と実践してもらう
(3):「(2)までで実施したスポーツの感想」や、「視覚障害学生の学生生活や日常生活」などさまざまなテーマについて、子どもたちと学生が意見交換を行う。
(4):イベント実施とSDGsのつながりについて、スライドなどを用いて伝える。
 座学中心ではなく体験型のワークを組み込むことで、双方向的な学びの場を考えている。全体を通して大学生はファシリテーターとして参加する。所要時間は50分を想定している。以下にイベントの開催場所と日程、タイムスケジュールを示す。

②視覚障害のある学生の参加について
 今回のイベントでは、筑波技術大学に在籍している視覚障害のある学生を6名招待して実施する。前述の通り、現在までにイベントを6回実施し、多くの子どもたちやその保護者から好評をいただいた。それによりやりがいを感じる一方、メンバーの中に障害のある学生がいないため「障害のある人の視点を少しでも学んでほしいとは言っているものの、説得力をもって伝えられているのか。そもそも私たちが理解できているのだろうか」という葛藤が常にあった。そこで今回は、同大・松尾政輝助教にご協力いただき同大の学生をご紹介していただく運びとなった。実際に子どもたちと交流していただくことで、従来のイベントでは伝えきれなかったことへの理解や新しい気づきの発見につなげたいと考えている。また、私たち大学生にとっても理解を深める場にしたい。

③ 開催場所:吾妻東児童館

④ 開催日程:10月12日15時30分~16時25分を予定

⑤ タイムスケジュール
(1) 冒頭挨拶(自己紹介)、概要説明(約5分)
(2) 簡易的なゴールボールを実施(約10分)=2コート
(3) 視覚障害のある学生と簡易的なゴールボールを実施(約15分)
(4) プレーした感想を聞く(約5分)
(5) 視覚障害のある学生との交流・意見交換(約10分)
(6) スライドを見てSDGsの該当のゴールについて学習(約5~10分)
(7) 終了、挨拶

⑥ 内容
<(1)冒頭挨拶>(5分)
 イベントの目的と大まかな内容説明、団体紹介を行う。その際、参加者にも簡単に自己紹介を行ってもらう。グループ分けは事前に行っておく。人数は最大12人を想定している。上記タイムスケジュール(2)・(3)では6人ごとの2グループに分かれ、2コートを使用する。

<(2)簡易的なゴールボールを実施>(約10分程度)
 障害者スポーツを実践し、異なる立場の人々の視点を少しでも理解してもらうことを目指す。ゲーム終了後は、子どもたちを一時集合させ、感想を聞くと共に、そのゲームが、どのような障害のある人のために設計されたものなのか考えてもらう。
競技名:簡易的ゴールボール
子どもたちに理解してほしい視点:視覚障害のある人の視点
ルール:コートを二つに分け両隅にゴールを設置する。1コートに児童6人(事前に決めておく)が入り、3人で1チームとする(説明は、スライドやホワイトボードを用いて行う)。
① 3人のうち2人は、アイマスクを装着してゴールの前に立つ。そして残りの1人はゴールの後ろに回る(コート反対側も同様)。先攻後攻を決め、ゲームを始める。
② 攻撃をする側は、アイマスクを装着しない状態でゴールに向かってボールを転がす。ボールを転がす方向などは、ゴールの後ろの人が指示を出す。
③ 守る側は、相手コートから転がってくるボールがゴールに入らないように阻止する。この際、アイマスクを装着していない1人が指示を出してボールの位置を伝える。ボールがゴールに入ったら得点(1点)。守備がボールをはじく、またはキャッチすれば得点は0とする。
④ 両チームが攻守両方を行って1セット。時間内に、より多くの得点を取れた方が勝ち。なお、1セット終了後、ローテーションを行い、指示役と目隠しをする役が1人ずつずれて交代する。
狙い:この競技が、健常者だけでなく視覚障害のある人でも楽しんでもらえるということを子どもたちに理解してもらう。また、目隠しをしてプレーすることで、目が見えない状況下におけるスポーツとの関わり方を体験してもらう。一方で、指示役になった際も、目隠しをしたチームメイトに、瞬時に適切な指示を出すことが求められ、立場が異なる人への配慮・協調性が生まれることを期待している。
時間配分:ルール説明(2分)、プレー時間(8分)、
感想や対象となる障害の種類の説明(3分程度)
必要な物:目隠し用のアイマスク、ボール、ゴール、コートを区画するテープ
要素:目隠した状態でボールを転がす・キャッチする、指示を出しチームで協力する、音で判断する
備考:コートの作り方について。参加者に両手を広げてもらい手が当たらない程度で感覚を取ってもらう。その両隅にテープを張る。また、指示役が判断しやすいように真ん中にテープを張っておく。

<(3)視覚障害のある学生と簡易的ゴールボールを実施>(約15分程度)
 (2)で子どもたちに実践してもらったゴールボールを、視覚障害のある学生と一緒にプレーしてみる。どうすれば両者が共に楽しみながらプレーできるのか、コミュニケーションを取りながら進めていくことを心掛ける。基本的にルールは変更しないが、対話の中でより良いアイデアが出た場合は改編する。

<(4)プレーした感想を聞く>(約5分程度)
 プレー終了後、子ども2~3人にゲームの感想を聞く。「目隠しして行うスポーツをやってみてどう感じたか」や「視覚障害のある学生とプレーしてみてどうだったか」などを聞き出したい。上記のやりとりを取り入れながら、次のプログラムである(5)につなげる。

<(5)視覚障害のある学生との交流・意見交換>(約10分程度)
 (4)を踏まえて、子どもたちと視覚障害のある学生間で交流・意見交換を行う。スポーツだけでなく、日常生活や学生生活についてもテーマにしたいと考えている(詳細については、10月5日実施予定の事前打ち合わせで大枠を決定する)。一方向的ではなく、双方向の対話を目指す。運営する筑波大生は、ファシリテーターとして参加する。

<(6)スライドを見てSDGsの該当のゴールについて学習>(約5分程度)
 そもそもSDGsのゴール3、ゴール10とはどのようなものなのか。学生が作成したスライドを通じて、理解してもらう。また、学んだことを実生活に生かせるように促す。その際、①パソコンを管理する人と②前に出てスクリーンを指しながら説明する人の2人体制で行う。スライドの内容は印刷してイベント終了後に子どもたちに配布する。その際、必要に応じて英語の説明を用意するなど外国の子供たちへの配慮も行う。スライドが用意できない場合はそれを印刷し、紙芝居のようにして伝える。

⑦ 実施体制
 筑波大学の学生3人が運営を行う。非営利で活動を行う。また、本イベントでは筑波技術大学に在籍する視覚障害のある学生6名を招待して実施する。

⑧安全管理について
本企画を実施する上での安全管理について、以下に示す。
(1)ケガがなどがあった場合
  ・筑波大生は、学生教育研究災害傷害保険を適用する
  ・子どもたちは、児童館で加入している保険を適用する
  ・筑波技術大学の学生は、同大で学生が加入している保険を適用する
(2)障害のある学生への配慮について
  当日の移動や、イベント開催中の配慮等については、松尾助教と技術大学
  参加学生にあらかじめヒアリングを行い、マニュアルを作成する予定。
  ・松尾助教へのヒアリング:10月3日実施
  ・参加学生へのヒアリング:10月5日実施予定
活動場所 定期ミーティング:オンライン
イベント当日:吾妻東児童館
活動期間 2023/10/01 ~ 2023/12/31
イベント日・時間 2023/10/12 15:30 ~ 16:25
対象者 学外者
予定希望人数 12人
最低必要人数 6人
企画または
グループのURL
企画申請者(プランナー) 天野隼太(比較文化学類4年)
オーガナイザー 諸戸雄一(比較文化学類4年)
工藤和哉(生物資源学類4年)
パートナー 大林太朗(体育系)
備考
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