企画 詳細情報

受付番号 U22038
承認番号
22022A
企画名 世界の食文化に触れてみよう会
活動分類 交流会、セミナー・ワークショップ、食事会・パーティ
活動目的  筑波大学は,建学の理念にある「国内的にも国際的にも開かれた大学」として,さまざまな取り組みをおこなっている.
 国内向けとして,学内に設置された各センターは共同研究を積極的に受け入れており,また外部組織との連携をおこなっているセンターも数多い.授業についても,科目等履修生制度による外から中に開かれた構造及び,法人細則に基づく,他大学等における授業科目の履修制度による中から外に開かれた構造を持っている.
 海外向けについては,68カ国・地域の大学や研究機関と378協定を2022年12月22日時点で締結しており,またスチューデントサポートセンターが留学相談を親身におこなってくださるなど,中から外への充実した開かれた構造を持っている.

 しかしながら,私が生活する限りは,海外向けについて外から中に向けた構造,つまりは海外の文化を学内に持ち込む構造が最も充実していると感じる.例えば,積極的な留学生の受け入れをおこなっており,全学生約15,000人に対して2000人近くの留学生が学びを深めている.そのため,筑波大学には留学生をメンバーとする団体が複数存在し,留学生と日本人学生の文化交流を主とした団体も存在している.また,文化の根幹をなす食についても充実しており,ハラルに対応した食堂が2店舗あることに加え,アフリカ料理をはじめとした,海外の郷土料理を提供するキッチンカーが頻繁に出店しており,異国の文化を理解しやすいと考えている.これらの構造により,大学内は国際性が十分に日常化し.豊かな人間性を育むに相応しい場所になっていると考えられる.

 ところがこの構造で提供される異国文化は,大学などがある程度フィルタリングを行った,誰に対してもほとんど害のない文化であり,これらを吸収したところで,真の理解を獲得することは難しい.この構造を例えて言うならば,和食の紹介の際に味噌汁や御節料理を紹介し,納豆やくさや,イカの塩辛など,文化に根ざし地域性をもつが,その特徴ゆえに回避されがちな食材を紹介しない行為に等しい.このように,誰に対しても好まれる海外文化のみを吸収していては,海外文化には好き嫌いが分かれる要素がないという偏見を持つ可能性がある.また,その文化の真髄に迫りうる要素を見落とす可能性があり,真の理解を獲得することが困難となる.この状態を回避するためにさまざまな調査を行おうとするも,特徴的で回避されがちな食品は国内で入手することが難しく,他者の経験をもとにした知識を蓄えることで対応せざるをえなくなる.この対応にも問題があり,他者の意見を鵜呑みにすることで,他人の経験によるバイアスを無視したり,経験した他者の個人的な意見を忘れたりすることがある.また,他者の経験をもとに議論をしていては,自己の考えを育てることができず,創造的な知性を育むことは困難になる.

 そこで本活動では,スウェーデンの文化に根ざしたシュールストレミングを実食し,なぜ国外で敬遠されるこの食材が現地で食べられているのかについて考察することで,真の国際理解と多面的な視点を持つ創造的な知性の育成を始めるきっかけを提供する.また同時に,匂いの原因であるガスの成分を分析することにより,なぜ特有の匂いが発生するのか考察する機会も提供する.
具体的な活動計画  本企画は,「ac.jp」で終わるメールアドレスを持つ方ならどなたでも参加できる.本企画にかかる経費は全て企画申請者である服部が負担するため,参加費用は無料である.

 本企画は食品を扱うイベントであるため,イベントの実施について保健所に申請を行い,指導及び受理を受けている.また万が一に備え,レクリエーション保険に加入する.

 参加枠には,招待枠30名と一般枠20名を設ける.招待枠のうち10名は試食者であり,残りの20名は傾嗅者である.一般枠は全て傾嗅者であり,超過した場合はそれぞれ抽選とする.
 試食者はシュールストレミングを試食する方である.傾嗅とは造語であり,「相手の話を、相手の立場に立って、相手の気持ちに共感しながら理解しようとする」行為である傾聴の嗅覚版である.
 招待枠は,プランナー及びオーガナイザーが,是非ともシュールストレミングを体感してほしいと招待状を送った方々であり,試食や,一般枠よりも近い距離からの傾嗅ができる.一般枠は,やや遠い位置から傾嗅をする.

 招待枠については,プランナー及びオーガナイザが個別に申し込みフォームを送信し,参加者を募る.一般枠については,本企画Webページに掲示したフォームを用いて参加者を募る.

 本企画においては,シュールストレミングやその他食品を配布する際に利用するテント,机,使い捨て食器,消毒液,水が必要となる.テントについては学生生活課より貸与を受ける.それ以外の物品については,服部が用意し,十分に洗浄して利用する.

本企画の活動は以下に示す順で行う予定である.
# 企画実施前
 本企画はシュールストレミングを実食し,国外では敬遠されがちにもかかわらず現地で食べられている理由を考察することで,真の国際理解と多面的な視点を持つ創造的な知性の育成を始めるきっかけを提供するものであり,ただ食べる企画ではないため,シュールストレミングの歴史,現地における立ち位置などをまとめた資料を当日に配布し,参加者全員に適切な事前知識を持ってもらう.

# 企画実施中
 本企画は,2/19(日)(雨天決行)において以下のスケジュールで行う予定である.
10:00 -11:30 会場設営.石の広場に机,テント,立ち位置を示すテープを設置する.
11:30 - 12:00 受付.事前申し込みの通り受付を行う.
12:00 - 12:10 開封.シュールストレミングを開封する.開封時には,内圧の上昇を考慮し,参加者に物的損傷が起こらぬよう細心の注意を払う.同時に,発生するガスを測定する.
12:10 - 13:00 配布,試食.スウェーデン式に則り,フラワートルティーヤと呼ばれる薄いパンの上に,試食者自らがポテトサラダとシュールストレミングを乗せ,丸めて食べる.
13:00 - 13:10 終了宣言,解散
13:10 - 13:40 撤収.石の広場を現状復帰し撤収する.

 参加者全員に新型コロナウィルス対策として,前日までの二週間分の体温をGoogle formに入力していただくとともに,受付時に表面体温を測定する.

 立ち位置の概念図は添付画像のとおりである.

 ガスの測定において,シュールストレミング缶にはラップなどをかぶせ,埃が入らないよう注意を払う.
 
 試食において,プランナーとオーガナイザは開封のみを行い,盛り付けは試食者が行う.
 
 廃棄物は実験系廃棄物として取り扱うよう手続きが済んでいるが,開催日である日曜日は廃棄物の受け入れを行なっていないため,厳封した後服部が保管する.

# 企画実施後
 シュールストレミングを食べた感想の言語化を行う.匂いが強烈すぎる場合を考慮し,考察と感想は後日回収する.これらは今後の企画運営,並びに本企画の効果測定に利用する.
活動場所 筑波大学 天王台地区 石の広場
シュールストレミングを味わずとも,その匂いについて独自の解釈を持つことは有意義であると考えており,多くの人間がシュールストレミングの開封に立ち会うことができ,また,シュールストレミングの特有な匂いが広がっても問題がないためである.

試食者と傾嗅者で立ち位置を分割することにより,感染症拡大防止策を図る.試食者には,十分な距離を保って立ち位置を示すテープを設置し,この上で実食していただく.傾嗅者には,試食者の周辺にテープを設置し,そのテープより後方からしていただく.概念図は添付画像の通りである.
活動期間 2023/02/01 ~ 2023/02/28
イベント日・時間 2023/02/19 11:00 ~ 13:00
対象者 学生、教職員、学外者
予定希望人数 10人
最低必要人数 3人
企画または
グループのURL
https://twitter.com/ITF_intl
企画申請者(プランナー) 服部真吾(情報メディア創成学類2年)
オーガナイザー 山崎翠香(物理学類2年)
パートナー 登大遊(産学連携本部)
備考 本企画は無料で参加可能である.

 本企画では万が一に備え,有限会社サカタ企画が代理店を務める,損保ジャパンの保険商品である「行事(レクリエーション)参加者の傷害危険補償特約セット 普通傷害保険」に試食者のみ加入する.レクリエーション種目は会食会であり,本保険の費用についても服部が負担する.

 本企画で万が一食中毒などが発生した場合,保険などを用いて補償を行うが,このことに同意を得るための申込み文書は厳密性が求められ,適切に記述できていない場合は,リスクを回避することができない.そのため,主催者個人、参加者および大学関係者のリスク回避を万全とするために,最適な開催方式,同意取得法について現在T-ACT顧問弁護士に相談中である.なお,リスク回避が不可能である場合は,開催を取りやめる.

 偽装を防ぐため,申込は2段階に分けて行う.初めに,申込者は自身の「ac.jp」で終わるメールアドレスをGoogle formに入力する.服部は,このフォームに入力されたメールアドレスに対して,本申込フォームへのリンクを申込締切日に送信する.また申込において,申込者のメールアドレスと所属,学年,氏名を取得する.この個人情報は本企画の運営及び結果の集計のみに利用し,利用後は適切に処分する.

 本企画では,招待枠と一般枠の2枠が存在し,招待枠のうち試食者については食中毒予防の観点から十分な衛生管理を行う必要があり,傾嗅者と区別する必要がある.そのため,試食者であることが一目でわかるネックストラップを作成し,企画実施中は常に着用するよう求める.また,招待枠は一般枠と比較してより近い位置から傾嗅することができる.一般枠参加者がこの特権に対して不平を述べ,招待枠の立ち位置に侵入することで,三密を回避できる配置を崩すことが考えられる.そのため,招待枠についても,招待枠であり他と立ち位置が異なることが一目でわかるネックストラップを作成し,企画実施中は常に着用するよう求める.

 本企画は食品を扱うため,以下を遵守する.
・保健所にイベント等における食品提供施設開設届を提出し,食品の扱いについて指導を受ける.
・食材の持ち込み,持ち帰りは許可せず,主催者が用意した食品のみをその場で食べる.
・新品かつ使い捨ての食器を利用し,食品を配布する.
・調理時,運搬時,配布時には,プランナーは三角巾・エプロン・マスクを着用する.
・フラワートルティーヤ及びポテトサラダは当日に購入し,試食直前まで十分に冷蔵する.

 なお,本企画で利用するシュールストレミングは,2021/12/26に三幸貿易株式会社( https://store.shopping.yahoo.co.jp/happyfood/ )より購入した正規輸入品のRoda Ulven Surstromming 300gであり,消費期限は2023/2である.


 保健所からの指導に基づき,試食においてプランナー及びオーガナイザは食品の開封のみを行い,それらの盛り付けは参加者が行う.参加者はまず中央図書館手洗い場を利用し手指を洗浄する.その後,匂いの付着防止のためにゴム手袋を着用する.着用後,机の上においてある使い捨て食器を利用し,同じく机の上においてあるフラワートルティーヤ,シュールストレミング,ポテトサラダを盛り付ける.プランナー及びオーガナイザは,参加者同様に中央図書館手洗い場を利用し手指を洗浄する.その後,匂いの付着防止のためにゴム手袋を着用する.試食前に中央図書館の手洗い場を利用することについては,中央図書館利用者担当より承諾を得ている.

試食時に,シューストレミングを解体する必要が生じた場合に備え,食品を配布する机のほかに,解体用の机を用意し,こちらを利用可能にする.

 雙峰祭一般企画用募集要綱を参考にし,本企画では新型コロナウィルス感染拡大防止策として以下を遵守する.
・ 他者(企画者・来場者問わない)との接触を最小限にする.
・ 大声での発声を行わない.
・ 直近2週間以内の体温記録をgoogle formより回収し、T-ACT事務局に提出する.
・ 企画実施場所に入る前に手指消毒をする.
・ 高頻度接触部位(机・椅子等)をこまめに消毒する.
・ トングなどの道具は使い捨てを利用する.
・「いばらきアマビエちゃん」を掲示し、来場者に登録を呼びかける.
・ 企画実施場所内に来場者が飲食するスペースを,十分な間隔を保って設ける.
・ 食事中の黙食及び食事中以外のマスク着用を来場者に呼びかける.
・ 来場者の基本情報を申し込み時に入手する.

 対面での活動が終了した際にはT-ACT推進室への報告を服部が行い,その後2週間の時点で参加者にその同居者を含めた感染の有無の確認を行う.万が一参加者に新型コロナへの感染が発生した場合,発生状況をパートナー及びT-ACT推進室に報告する.

 廃棄物に関して,本企画で発生すると予想される廃棄物(使い捨て食器,残渣,ペーパータオルなど)は,高分子凝集剤やウエスなどを用いて全て固形化し,ゴミ袋に投入する際に悪臭を発するものとそうでないものに分ける.悪臭を発しないものについては,一般の可燃廃棄物として処理する.悪臭を発するものについては,環境安全管理室の指導に基づき,タッパーなどの密封できる容器や,ビニール袋に投入する.ビニール袋を利用する場合は空気をなるべく追い出し,ビニールの口は【片結び】として逆さにしても液が漏れないようにする.これら一次容器を更に厚手のビニール袋に包み,こちらも【片結び】で中身が漏れないようにする.もし,二重の梱包程度では臭いが漏れてくるようであれば,更に何回か袋に入れる,これらの処理を行い,匂いが漏れないようにした上で,実験系廃棄物として後日に実験廃棄物管理棟に搬入する.なお,搬入日までの保管は服部が行う.
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